滅菌・消毒へのこだわり
〜皆さまに当たり前の安心した歯科治療を提供するために〜
滅菌を行う理由
みなさまは2014年の読売新聞で下記の様なニュースが話題になったのをご存知でしょうか?

この時はエアタービンという歯を切削する器具が取り上げられておりましたが、先日(2017年7月)も同じ様に器具を滅菌していないことがテレビで取り上げられて話題となりました。つまり3年経っても同じようなことが問題になっていることが分かります。
世間が話題にしているこの、「滅菌」はたまた「消毒」というのは一体何を意味しているのでしょうか?単に、汚い、不潔、と言った内容では済まないこれらの問題を、少し噛み砕いて御説明致します。
まず、消毒と滅菌は以下の様な定義になります。

似たような言葉ですが、消毒が病原性微生物を対象にしているのに対し、滅菌は全ての微生物を対象にしているので、滅菌の方がより対象範囲が広いことが分かります。
では、滅菌を行う1番の目的はなんでしょうか?
それは感染の予防です。
それは「正常と異常」のページに書いてある様な虫歯菌や歯周病菌の感染だけでなく、肝炎やAIDSなどの全身疾患にも関わるような感染です。
これらの細菌からの感染予防を考える上で大切なのは、感染経路を理解して遮断することです。そして私たちが力を注いでいる器具の滅菌というのは、患者から患者、もしくは歯科医師から患者への経路を遮断することを目的としているのです。

これらのことを踏まえると、滅菌に力を注ぐことは、悩みを抱えた患者に無駄な心配や問題を起こさない為のマナーでもあり、大前提でもあり、私たち医療従事者が守るべきルールであることが分かります。