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インプラント治療後に出てくる膿について

東京都足立区青井、六町、五反野の歯医者、トータル歯科東京青井の理事長 高橋真広です。
今回は、「インプラント治療後に出てくる膿について」お話をしていきます。

【目次】

1.インプラント治療後に「膿」が出るのはどんな時か
2.膿の正体について
3.インプラント周囲炎とは
4.手術後すぐに膿が出るケースと数年後に出るケース
5.自覚症状がなくても危険か
6.膿が出た場合の治療方法
7.膿を防ぐために患者様ができること
8まとめ

1.インプラント治療後に「膿」が出るのはどんな時か

インプラント治療後、患者様から最も多い不安の1つが
「インプラントの周りから膿が出てきた」というものです。
インプラントの周りから膿が出てくる時は、周囲で何らかの炎症や細菌感染が起こっているサインです。
決して「自然に治るもの」ではなく、早期に対応する必要があります。
膿が出る原因は大きくわけると以下の2つです。
・術後の傷口で一時的な感染が起きている
・インプラント周囲炎が進行している
この2つは性質が異なるため、「いつ膿が出たか」「他の症状はあるか」が重要になります。

2.膿の正体について

「膿」とは、細菌と戦った免疫細胞(白血球)の死骸などが集まったものです。
つまり膿が出ている時点で、体が細菌と戦っている=感染が生じているという状態であると言えます。
原因としては、
・清掃不足
・歯周病菌の侵入
・被せ物周囲に食片が溜まる
・インプラントと歯ぐきの境目の炎症
・糖尿病などの全身疾患
・喫煙による治癒不良
・過去の骨量不足・骨移植部の炎症
など多岐にわたります。
特にインプラントは天然歯と異なり、歯根膜がないため、一度細菌が入り込むと炎症が広がりやすい特徴がありますので注意が必要です。

3.インプラント周囲炎とは

膿が出る原因の中で最も注意すべきなのがインプラント周囲炎(インプラントの歯周病)です。
これは、天然歯で起きる歯周病と同じように、骨が溶けてインプラントが不安定になる病気です。
インプラントは歯根膜がないため炎症が進むと、
・骨吸収(インプラント周りの骨が減る)
・インプラントの動揺
・最悪の場合、インプラントが脱落
といった深刻な結果につながります。
膿が出ている=すでに炎症は進行しているサインと考え、早めの受診が大切になります。

4.手術後すぐに膿が出るケースと数年後に出るケース

膿が出るタイミングには2つのパターンがあります。
① 手術直後~数週間の膿
術後の傷口に細菌が入り、一時的な急性炎症が起きているケースです。
適切な抗生剤や消毒で改善することが多いですが、放置するとインプラント基部に影響が及ぶため注意が必要です。
② 数年後に膿が出る
これは インプラント周囲炎 の可能性が高くなります。
長年の清掃不足・噛み合わせの問題・歯周病菌の増加などが原因で、骨が溶け始めていることがあります。
早期なら改善できますが、進行すると骨の再生が必要になったり、最悪の場合インプラントの撤去が必要になることもあります。

5.自覚症状がなくても危険か

インプラント周囲炎の怖い点は、痛みがほとんど出ないまま進むことが多いということです。
・痛くない
・腫れていない
・でも膿だけが出る
という状態も珍しくありません。
そのため、「見た目は問題ないのに骨が大きく吸収している」という患者様が実際に多くいらっしゃいます。
膿は 「静かに進む炎症の最終警告」 ともいえるため、膿が出た段階で早めの対応が必須です。

6.膿が出た場合の治療方法

膿が出ている状態は、インプラント周囲炎の程度によって治療が異なります。
・軽度の場合
専用器具によるクリーニング
抗生剤の投与
レーザーや光殺菌治療
これらで炎症が落ち着くケースがあります。

・中等度の場合
被せ物を外して徹底清掃
プラーク・歯石の除去
噛み合わせ調整
歯周再生療法(ケースにより)

・重度の場合
インプラント周囲の骨が大きく吸収
インプラント体の露出
動揺がある

この段階では、
インプラント撤去+骨造成(GBR)+再植立が必要になることもあります。
早期治療が大切なのはこのためです。

7.膿を防ぐために患者様ができること

インプラントを長持ちさせるためには、セルフケアと定期的なプロケアの両方が欠かせません。
・患者様ができるケア
歯間ブラシ・タフトブラシの併用
被せ物と歯ぐきの境目をしっかり磨く
就寝前のマウスウォッシュ
喫煙習慣がある方は控える
糖尿病がある場合は血糖コントロールを整える
特にインプラントは天然歯よりもプラークが溜まりやすいため、丁寧な清掃が必須です。
・歯科医院での定期メンテナンス
3~6ヶ月ごとのクリーニング
噛み合わせのチェック
歯周検査
レントゲンによる骨吸収の確認
「問題が起きてから行く」のではなく、問題を“起こさないために”行くことが大切です。

8.まとめ

インプラント治療後に膿が出るのは、身体が「異常が起こっています」と示すサインです。
膿が出る原因は、
・術後の一時的な感染
・インプラント周囲炎の進行
のいずれかであり、自然に治ることはありません。
膿が出る=炎症が進んでいる、ということを理解し、早期に受診することで、多くのインプラントは保存できます。
トータル歯科東京青井では、インプラントの定期メンテナンス・周囲炎の予防などの専門的なケアを行っています。
インプラントは適切に管理すれば10年・20年と長く使える治療です。

膿が出たら放置せず、ぜひ早めにご相談ください。